モノを減らすと日々の家事・片付けはラクになる?自宅で確かめる方法
モノを減らすと、混雑した棚、カウンター、収納スペースが片付いて、一部の家事がラクになることがあります。しかし、モノの数だけで維持管理の手間が減るかどうかは判断できません。置く場所、使用頻度、掃除の手間、同居人との習慣も関係してくるからです。確かめるには、いくつかのルーティン家事を観察し、1つのカテゴリーで元に戻せる変更を1度だけ加え、同じエリアで何が起こるかを比較してみてください。この方法をとれば、個人的な試行を科学的根拠のように思い込むことなく、その変化が家庭に合っているかどうかを判断できます。
持ち物と維持管理について、家庭に関する研究は何を示しているか?
直接関連する例として、UCLAの家庭内日常生活研究センター(CELF)による研究が挙げられます。これは[UCLA Magazineの『21世紀の家庭生活(Life at Home in the 21st Century)』に関する記事](https://newsroom.ucla.edu/magazine/center-everyday-lives-families-suburban-america)で紹介されています。研究者らは2001年から2005年にかけて、学齢期の子どもを持つロサンゼルス近郊の中流階級・共働き世帯32家族を対象に4年間の調査を行いました。参加した家族は1週間にわたり自宅を開放し、撮影や詳細な写真記録に応じました。このプロジェクトでは、約2万枚の写真、家族のナレーションによる47時間の動画形式ルームツアー、そして1,540時間に及ぶ家族のやり取りやインタビューの映像が収集されました。[カリフォルニア大学出版局の書籍](https://www.ucpress.edu/books/life-at-home-in-the-twenty-first-century/paper)には、持ち物と家族生活に関するこの研究成果がまとめられています。
これは、特定の家族グループにおける家庭、モノ、家事活動を綿密に観察して得られた証拠です。持ち物が多い家庭と少ない家庭を対照比較したものではなく、特定のモノの数が家事に何分追加されるかを測定したものでもありません。また、その調査対象はあらゆる家庭を代表できるものではありません。この研究はある特定地域の子どものいる中流階級・持ち家世帯という小規模なグループに焦点を当てています。この研究は、持ち物が家庭生活にどのように関わっているかを考える背景を提供してくれますが、モノを減らせばあなたの家で必ず時間が節約できると証明しているわけではありません。
なぜモノの数だけでは答えが出ないのか
モノは、掃除のたびに移動させたり、似たようなものの中から探したり、ストックが見えにくくて買い足したり、定位置を巡って話し合ったりする必要がある場合に、手間を生み出します。モノを1つ減らせば、そうした摩擦の1つは減るかもしれません。しかし、残ったモノに明確な定位置がなかったり、減らしたモノが実は便利で、また借りたり買い直したりしなければならなくなったりすると、効果はほとんど得られません。
したがって、実践的な問いは「持ち物は少ないほうがよいのか?」といった大雑把なものではなく、より限定的なものです。「この1つのカテゴリーのモノを減らすことで、ここで行う繰り返しの作業がラクになるだろうか?」と問いかけてみてください。物が詰まった調理器具の引き出し、あふれかえった玄関のカゴ、めったに使わないマグカップが並ぶ棚は、それぞれ異なる維持管理の問題を引き起こします。家全体を一気に片付け始めるのではなく、具体的な引っかかりを感じる場所を1つ選びましょう。
何かを変える前に現状(ベースライン)を記録する
食器棚のリユーザブル水筒や、シンク下の予備の掃除用クロスなど、1つの場所にある小さなカテゴリーを1つ選びます。モノを動かす前に、普段のルーティンを7日間観察してください。これは個人の比較期間であり、UCLAの研究で検証された期間ではありません。家庭生活で可能な限り普段どおりの使用と掃除の習慣を維持し、次の4つのいずれかが発生するたびに簡単なメモを取りましょう。
**取り出し・片付け:** 探し物をしたり、他のモノをどかしたり、見つける・しまうのが大変で出しっぱなしにしたりしましたか?
**掃除:** 表面やケースを掃除するために、モノを持ち上げたり動かしたりする必要がありましたか?見た目が片付いていたかだけでなく、実際の作業内容をメモしてください。
**補充・ストック管理:** すでにそこにあるものが見えなかったために、重複して見つかったり、足りなくなったり、買い替えたりしましたか?
**家庭内のルール・合意:** モノの置き場所について意見が食い違ったり、どこにあるか尋ねられたりしましたか?誰が「悪かった」かではなく、実際に生じた混乱を記録してください。
単純な回数や短い言葉で記録します。たとえば、記憶を頼りに分単位で時間を推測するのではなく、「ボトルブラシを2回探した」と書きます。特に目立ったことが起きなかった場合も、その旨を記録してください。問題が起きない静かな日があるというベースラインも、その問題がどのくらいの頻度で起きているかを知るための貴重な材料になります。
元に戻せる変更を1つだけ加える
ベースラインの記録が終わったら、選んだカテゴリーだけを変更します。一つの方法として、重複しているもの、過去1週間に使わなかったもの、あるいはその場所に収まりにくいものを避けておくやり方があります。それらをラベルを貼った箱に入れ、普段の保管場所とは別の場所に置きます。この試しの期間中に捨てたり寄付したりしてはいけません。安全性、アクセシビリティ、仕事、ケア、または近々予定されている用途に必要なものはすべて手元に残してください。他の家族もそのモノを使っている場合は、事前に変更について合意し、一時保管場所を分かりやすく共有しておきましょう。
次の7日間も、取り出し、掃除、補充、ルール・合意について、同じようにメモを取り続けます。このとき、棚のレイアウトを変えたり、新しい収納グッズを追加したりすることは避けてください。複数の変更を同時に行うと、どの変化がルーティンに影響を与えたのか分からなくなります。この比較はあくまで日常的なものです。予定の変更、来客、体調不良などの日常的な乱れが1週間に影響を与えることもあります。結果を無理に計算で補正しようとするのではなく、いつもと違った状況をそのまま書き留めておきましょう。
ルーティンを比較し、残すものを決める
期間が終わったら、カテゴリーごとに2週間を比較します。探し物やモノの出しっぱなしは減りましたか?表面の掃除はラクになりましたか、それとも変わりませんでしたか?ストックが見えやすくなって補充がラクになりましたか、それとも不足して困りましたか?選択肢が減ったことで片付ける場所が明確になりましたか、それとも誰かがモノを探して不満を感じましたか?これらの観察は「何が変わったか」を把握するのに役立ちますが、すべての変化がモノを減らしたことによるものだと証明するわけではありません。
もし作業がラクになり、家族の誰も重要なモノを使えなくなって困っていないなら、厳選したモノだけを使い続け、箱は別の場所にさらにしばらく保管しておいてもよいでしょう。もしルーティンが悪化した場合は、いくつかのモノを戻すか、後で別の配置を試してみてください。何も変わらなかった場合は、維持管理の主な摩擦の原因はモノの量ではなく、場所、ラベリング、または家庭内の期待のズレにあるのかもしれません。試行は自分にとって重要な作業に集中させ、棚の見栄えが良くなったことだけで「維持の手間が減った」証拠と見なさないようにしましょう。
役立つ答えは具体的な作業の中にある
持ち物を減らすことで、探す、掃除のために動かす、定位置を決めるなどの繰り返される障害が減る場合、日々の維持管理はラクになります。しかし、それは普遍的な法則ではなく、既存の家庭研究も限定的な家庭の姿を記述しているだけであり、モノを減らすことで時間が節約できると証明しているわけではありません。1つのカテゴリーでベースラインを取り、元に戻せる変更を加える方法は、そのメリットとデメリットを判断する実践的な手段となります。家族が大切にしているルーティンが改善されるなら変更を維持し、新たな手間が生まれるなら見直し、効果がなければ元の状態に戻しましょう。
