ゲームが「ストーリー重視」かどうかについての期待の食い違いを解消する方法
ゲームがストーリーに焦点を当てるべきかどうかについてプレイヤー間で意見が分かれる場合、「ストーリー」という言葉が指す意味が人によって異なっている可能性があります。ある人はキャラクター描写のシーンや印象的な展開を求め、別の人は戦術的な挑戦や探索、あるいは計画を練る余白を求めているかもしれません。ゲーム内容を変更する前に、各人がどのような体験を望んでいるのかを明確にし、目に見える形でいくつかの優先事項について合意を形成し、その取り決めを1〜2セッション試してみましょう。目指すべきは、特定のプレイスタイルが正しいかどうかを議論することではなく、全員が有意義に参加できる共通のゲームを作り上げることです。
「ストーリー」という言葉の根底にある意見の相違を見つけ出す
テーブルを囲んでいる間、何により多くの時間を使いたいかを各プレイヤーに尋ねてみましょう。「キャラクター同士の会話をもっと増やしたい」「自分の選択によってその後の展開が変わってほしい」「パズルや探索を楽しみたい」「自分たちの判断が重要になる戦闘がしたい」など、具体的な回答を促します。こうした回答は、単にストーリーが好きかどうかを尋ねるよりも多くのことを明らかにしてくれます。「ストーリーを楽しみに来ている」と言うプレイヤーでも、劇的なキャラクターの選択を望んでいる場合もあれば、テンポよく進む明快なプロットを意味している場合もあります。
混同されがちな3つの問いを切り離して考えましょう。グループがどんなアクティビティを楽しみたいか、どのようなトーン(雰囲気)を望んでいるか、そして架空の世界に対してどれくらいの主導権を期待しているかです。映画のようなドラマチックなトーンを好む一方で、場所や結果の描写はゲームマスターに任せたいという人もいるでしょう。また、細かな設定を自分で創作したいけれど、キャラクターの会話劇にはあまり時間をかけたくないという人もいるかもしれません。グループがそれらを明確に言語化できれば、そうした好みは共存できます。
公式の『ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)』のガイダンスには、この話し合いに役立つヒントが提示されています。「戦闘重視か、没入型ロールプレイか」「シネマティック(映画的)か、グリッティ(骨太・現実的)か」「シリアスか、コミカルか」「綿密に計画されたものか、即興か」。これらは固定的な分類ではなく、議論を始めるきっかけとして捉えてください。同じキャンペーンの中で戦術的な戦闘と生き生きとしたキャラクターの活躍の両方を求めることも可能です。問題は、それぞれにセッションの時間をどれだけ割り当てるかです。D&D BeyondのBasic Rules: The Basics
ラベルではなく「アクティビティ(行動)」でゲームを表現する
「ストーリー重視」や「ゲーム重視」という表現は、期待値をすり合わせるには漠然としすぎています。グループが具体的にイメージできるアクティビティへと落とし込みましょう。例えば、セッションの冒頭にキャラクターのシーンを1つ設け、メインの冒険中にはグループ全体で重大な決断を下す場面を入れ、物語の流れ上必然性があれば戦術的な遭遇(エンカウンター)を発生させる、といった具合です。これは暫定的なバランスの一例であり、毎回のセッションが台本通りに進むことを約束するものではありません。
各人が「もっと増やしたいアクティビティ」を1つ、「頻度を減らしても構わないアクティビティ」を1つ挙げる、簡単な意見交換を試してみましょう。表現は中立的なものにします。「引き延ばしを減らす」よりも「計画を練る会話を短くする」の方が有益ですし、「もっとロールプレイを増やす」よりも「自分のキャラクターが気づいたことを描写する機会を増やす」の方が明確です。自分の好みを弁護させるのではなく、どのようなセッションであれば満足できるかを尋ねましょう。
次に、共通の認識を1つの文にまとめます。「私たちは、意味のあるキャラクターの選択、テンポの良いシーン、そして定期的な戦術的挑戦がある冒険的なゲームを求めている」。この文が一般的すぎると感じる場合は、「通常、最初の30分以内にオープニングの状況から決断や障害へと移行する」といった実践的な詳細を加えます。この時間配分はグループで調整するための目安であり、普遍的なルールではありません。
恒久的な方針ではなく、短期的な「お試し」に合意する
実効性のある合意とは、変化が分かりやすく、見直しが容易なものです。次のセッションに向けて1つか2つの変更点を選びましょう。例えば、シーンの結果を判定する前にキャラクターが何を望んでいるかをプレイヤーに尋ねる、セッションの最後にどの要素をもっと増やしたいか簡単な振り返りを行う、といったことです。一度のセッションでフラストレーションを感じたからといって、キャンペーン全体を作り直すのは避けましょう。その回がたまたま普段と違っていただけかもしれません。
セッションの流れは、D&Dのルールを参考に組み立てることができます。「状況を描写し、プレイヤーに行動を宣言させ、その行動を判定して何が起きたかを描写する」という手順です。このプロセスにより、ルール、障害、キャラクター同士のやり取りの余白を残しつつ、プレイヤーの選択を常に可視化できます。これはD&Dを進行するためのガイダンスであるため、すべてのシステムが同じ手順を用いると思い込まず、自分たちのゲームに合わせて調整してください。D&D Beyondのセッション進行に関する記事
セッション終了後、各人に2つの具体的な質問をします。「プレイを続けたいと思えた瞬間はどこでしたか?」「ペースや焦点が自分に合わないと感じたのはどこでしたか?」回答を事前の合意内容と照らし合わせてみましょう。グループがキャラクター主導の選択をもっと求めていたのにセッションにそれがなかった場合は、次回はキャラクターの目的に沿ったシーンを用意するかどうかを検討します。シーンを用意したのに誰も乗ってこなかった場合は、提示の仕方に問題があったか、あるいはグループが別のアクティビティを好んでいる可能性があります。
ストーリーの瞬間に実践的な「取っ掛かり」を与える
ストーリーテリングは、キャラクターの望みや選択可能な行動と結びついたとき、全員で共有しやすくなります。新しい冒険を始める前に、今後の数セッションでキャラクターが追いかけられるささやかな目的を1人1つ挙げてもらいましょう。「行方不明の地図製作者を見つける」「天文台への招待状を手に入れる」「村の橋が安全であることを証明する」などです。それらの目的を、グループ全体が遭遇できる場所、人物、障害と結びつけます。
このアプローチは、すべてのプレイヤーに詳細なバックストーリーを書かせたり、長々とした対話を演じさせたりすることを求めるものではありません。目的があることで、ゲームの通常の手順の中で、探索、交渉、問題解決、あるいはリスクを取るための理由が生まれます。D&Dの準備に関するアドバイスでは、すべてを一度にパーソナライズしようとするのではなく、数セッションにわたってプレイヤーキャラクターの目標や動機にエンカウンターをいくつか結びつけることが推奨されています。D&D Beyondのエンカウンター準備に関する記事
グループが世界観の創作をもっと共有したい場合は、範囲を絞った小さな情報提供を求めてみましょう。「この港町で売られているおなじみの食べ物は?」「あなたのキャラクターが見覚えのある地元のランドマークは?」といった具合です。Magpie Gamesは、「セッション・ゼロ」を活用してトーン、テーマ、設定を話し合うことを推奨しており、プレイ中にプレイヤーへ世界観の詳細を追加するよう促す手法を紹介しています。同記事では、一部のプレイヤーはこのような共同創作に消極的な場合もあると指摘しているため、強制にはせず提案として投げかけるようにしましょう。Magpie Games、「5 Tips for New PbtA GMs!」
プレイスタイルを強制せずにキャラクター間のつながりを活用する
互いを知っている、あるいは頼り合っているキャラクター同士であれば、共有された冒険にグループ全体が自然と関わり続ける理由が生まれます。キャラクター作成時に、プレイヤー同士で1つシンプルなつながりを設定してもらいましょう。「2人とも真鍮のコンパスを返す約束をしている」「あなたのキャラクターにかつて塩原を渡るのを助けてもらった」といった内容です。つながりがあることで、長い演説や特定の感情的なトーンを要求することなく、シーンや決断のきっかけを作ることができます。
これは設計上の選択肢の1つであり、あらゆるミスマッチを解決する万能薬ではありません。Evil Hatによる『Fate』の解説では、協調的なキャラクター作成やPC同士の関係性が、結束力のあるグループとストーリーの基盤を築く方法として説明されています。『Fate』の手順はそのゲームにおける一例であり、他のシステムではキャラクター作成やつながりの扱いが異なる場合があります。Evil Hat、「The Core of Fate Core」
同じセッションの中に異なる種類の「楽しさ」が共存できる余白を作る
すべてのプレイヤーがゲームの同じ部分を同じように楽しまなければならないと思い込まないでください。あるプレイヤーは戦術的な作戦立案で最も貢献し、別のプレイヤーは場所の探索中、また別のプレイヤーはキャラクター同士の会話を通じて輝くかもしれません。各人が重要な選択をする機会を得られ、要素間の移行によってグループが度々フラストレーションを感じることがない限り、セッションはこれらすべてのアクティビティを行き来することができます。
実践的な試みとして、柔軟なセッションのリズムを大まかに描いてみましょう。「明確な状況で開始する」「グループにアプローチを選ぶ時間を与える」「ゲームのルールを使って障害を解決する」「その結果から次の決断を生み出す」という流れです。目標や結果から自然に発生したタイミングで、キャラクターに焦点を当てたシーンを追加します。こうすることで、「ストーリー=途切れないロールプレイ」という思い込みを避けながら、物語の出来事のつながりを保つことができます。
誰に発言の機会が回っているかを観察しましょう。D&Dのルールでは、戦闘外ではキャラクターが順番に行動する必要はないとされていますが、ダンジョンマスターは各プレイヤーに自分のキャラクターが何をしているかを発言する機会を与えるべきだとしています。これは他のゲームに応用する際にも役立つテーブルマナーです。物静かなプレイヤーには何を試してみたいかを尋ねつつ、パスしても構わないことを明確にしておきましょう。D&D Beyondのプレイヤーのアクションと遭遇に関する記事
期待をすり合わせることができない潮時を見極める
好みの違いが表現の問題だけでなく、根本的な度合いの差であることもあります。ある人が夜の大半を戦術的な戦闘に費やしたいと望み、別の人がほぼすべてのシーンでキャラクターの対話を中心に行いたいと望んでいる場合、微調整だけでは両者を満足させられないかもしれません。率直なセッション計画を一度試してみて、その結果について話し合いましょう。それでも同じ対立が続く場合は、キャンペーンの形式を変える、遊ぶゲームをローテーションする、あるいは特定のゲームには参加しない選択肢を認めることなどを検討してください。
有意義な話し合いとは、誰の好みが正当であるかを投票で決めることではありません。D&Dのガイダンスでは、グループでどのような体験を望んでいるかを話し合うべきであり、楽しいスタイルとはプレイヤー同士が合意したスタイルであると述べています。そのアドバイスはD&Dに特化したものですが、その根底にあるテーブルでの実践姿勢――期待を明確に伝え、互いの好みを真剣に受け止めること――は、カジュアルなグループが特定のゲームが自分たちに合っているかどうかを判断するのに役立ちます。D&D Beyondの期待値の設定に関する記事
次のセッションに持ち込めるシンプルな合意形成
プレイを始める前に、各人に「増やしたいアクティビティ」を1つ、「減らしたいアクティビティ」を1つ、そして「次のセッションを満足のいくものにする瞬間」を1つ挙げてもらいます。重なり合う部分を目に見える行動として、短期的なお試しの合意にまとめましょう。例えば、「すべてのキャラクターに目的を追求する機会を与え、作戦会議のシーンは意思決定に集中させ、異なるアプローチが機能する挑戦を用意する」といった形です。セッション後、その合意と実際の内容を照らし合わせ、一度に1つの要素ずつ調整していきます。
「このゲームはストーリー重視か?」という問いへの答えは、グループがストーリーテリングをどう捉えているか、そして一緒に何をしたいかによって異なります。アクティビティを明確にし、それをプレイヤーの目的と結びつけ、無理のない範囲で変化を試してみてください。それでもグループが両立しがたい体験を求めているのであれば、それを明確に言葉にすることは有益です。そうすることで、全員が心から楽しめる娯楽としてのゲームを選択できるようになります。
