プレイヤーが任意のゲームアクティビティをスキップすると何を失うのか
プレイヤーが任意のアクティビティをスキップすると、その報酬、ストーリーや世界観の背景、ゲームシステムの練習、あるいはそのアクティビティに結びついた後々の影響を逃す可能性があります。それでも、そのアクティビティが何を提供するのか、そしてそれなしでどのようにゲームを進められるのかを理解できる状態であるべきです。デザイナーにとって有用な問いは、スキップのコストがゼロであるかどうかではなく、そのコストが明確で、釣り合いが取れており、プレイヤーが選んだ進行ルートと両立しているかどうかです。
まず、そのアクティビティが真に任意(オプショナル)であるかを判断する
アクティビティが有意義な意味で任意であると言えるのは、それをスキップしても、想定されている進行手順が密かに妨げられない場合です。サイドクエストと銘打たれていながら、メインルートが実質的に要求する経験値、装備、情報を提供していることがあります。その場合、プレイヤーはメニュー上でスキップできても、実際には快適にゲームを進められなくなる可能性があります。クエストの分類に関するゲームデザインの分析でも、この曖昧さが指摘されています。サイドクエストと呼ばれるアクティビティは、プレイヤーがレベルを上げたり選んだ分岐を進めたりするために必要となった場合、スキップが困難になることがあります。An Approach to Meaningful Quest Design
スキップ機能を追加する前に、依存関係をマッピングしてください。そのアクティビティが以降の目標の前提条件になっているか、必要なアイテムや能力の入手源か、重要な事実が説明される唯一の場所か、あるいは次のチャレンジで前提とされる戦力の供給源になっていないかを問いかけます。Microsoftの目標の明確化に関するガイドラインでは、鍵やアイテムの収集といった前提条件を明確に挙げており、確認しやすい明確な目標と進行状況情報の提供を推奨しています。Xbox Accessibility Guideline 109: Objective clarity
アクティビティが必須であるなら、それを基幹ルートの一部として提示し、その目的を明確にしてください。真に任意であるなら、スキップしても先へ進む完全なルートが残されているべきです。デザイナーは任意性を維持しながらも、アクティビティによって人間関係を変化させたり、地域の物語を明かしたり、固有の報酬を与えたりすることができます。そうした結果は、メインルートに対する隠れた通行料ではなく、逃した可能性として位置づけられるべきです。
スキップを謎のままにせず、具体的に何を失うのかを明示する
ゲーム側が懸かっているコンテンツや報酬の種類を伝えていれば、プレイヤーはより情報に基づいた選択ができます。立ち去る前に、そのアクティビティにキャラクターのシーン、クラフト素材、または特定の仕組みを学ぶためのチャレンジが含まれていることを簡潔に通知するとよいでしょう。発見の喜びが魅力の一部であるなら細部まで予告する必要はありませんが、外見用の収集アイテムと、必要なアップグレードやプロット上不可欠な説明とは区別してください。
社内デザインの有用な支援ツールとなるのが「損失マップ」です。アクティビティごとに、それをスキップしたプレイヤーが見逃す可能性のあるものを、ストーリーの背景、ゲームプレイの練習、報酬、後々の状態変化の4つのカテゴリーに分けて記録します。そして、それぞれの損失が意図的なものか、プレイヤーが利用可能な手がかりからそれを理解できるかを問いかけます。このマップは参考文献から導き出された設計上の推奨事項であり、厳密な数式や、すべてのアクティビティに警告画面が必要であるという主張ではありません。
クエストに関する研究では、サイドクエストはプレイヤーが自身のプレイスタイルに合ったアクティビティを選び、メインストーリーの先を探求するための手段として説明されています。だからこそ、スキップされるアクティビティ独自の価値を明確に言語化する価値があります。メインルートにはない、何を追加してくれるのか? Generating Side Quests from Building Blocks その答えが単に「プレイ時間の増加」や目に見えないステータス上昇だけなら、アクティビティにより明確な個性が必要なのか、あるいはそれほど重要ではない報酬にすべきなのかを検討してください。
次に起こることを理解するために必要なストーリーの背景を保持する
任意コンテンツには、趣向を凝らした演出、キャラクターの掘り下げ、またはメインストーリーを理解しやすくするための情報が含まれることがあります。それをスキップしたプレイヤーは、そうしたより豊かな視点を失うかもしれませんが、中心となる目標について混乱させられたり、知っているはずの事実に驚かされたりするべきではありません。クエストベースの物語に関する研究では、後で分岐が合流する場合であっても、クエストの順序や分岐がストーリーの世界についてプレイヤーが知る内容をどのように変えうるかが論じられています。Storyplaying: Non-Unilinearity in Quest-Based Narrative
必要不可欠な基本情報と、任意の深掘り情報を区別してください。基本情報には、プレイヤーが誰を助けているのか、次の目標は何か、今後の決断を理解するために必要なあらゆる事実が含まれます。任意の深掘り情報とは、キャラクターの過去を説明したり、紛争に関する別の視点を示したり、その土地の詳細を追加したりすることです。メインルートでは、必要不可欠な事実の短く中立的な要約を提供しつつ、長いシーンやそこでの発見はアクティビティ独自のものとして残すことができます。
あらすじ(振り返り)は、プレイヤーがスキップしたアクティビティを完了したかのように見せかけるべきではありません。世界の状態がそうであるなら、キャラクターが去ったこと、手がかりを見逃したこと、あるいはあるグループが利用できなくなったことを記述できます。もし後のシーンがそのアクティビティでの選択や知識に依存している場合は、辻褄の合うデフォルト状態を認めるか、同じ決定に至る別のルートを用意してください。これにより、1つの任意のシーンが基本的理解への唯一の入り口になってしまうことを防ぎつつ、世界がプレイヤーの行動に反応し続けるようにできます。
報酬と基幹ルートへのアクセスを明確に区別する
スキップすることは、記念品、任意の能力、仲間とのシーン、あるいは別の結末といった、アクティビティ固有の報酬を放棄することを合理的に意味する場合があります。重要な区別は、そのコンテンツを失うことと、プレイを継続する実質的な能力を失うことの違いです。たとえば、アクティビティが戦闘のアップグレードを付与する場合、それなしでも次の必須の戦闘が達成可能なままであるかをテストするか、通常のプレイを通じて同等のルートを利用できるようにしてください。
ゲームアクセシビリティガイドライン(Game Accessibility Guidelines)では、状況に応じたスキップや設定オプションなどにより、コアメカニクス以外のゲームプレイ要素をプレイヤーが回避できるようにすることを推奨しており、そのような余分なチャレンジが不必要にプレイヤーを締め出す可能性があると指摘しています。コアメカニクスの一部ではないゲームプレイ要素を回避する手段を提供する(Game Accessibility Guidelines) 任意のアクティビティに適用する場合、これはどのコンテンツや報酬を回避するのかを明確にしながら、回避手段を提供することを支持するものです。すべての報酬を同一にすることを求めているのではなく、回避手段によって任意のチャレンジが進行の罠に変わってしまわないかを確認することを推奨しています。
報酬がゲームシステム上重要な場合は、ゲームの既存システムに適合する代替案を提供してください。同等の装備の別の入手源、必要な能力を獲得する別のルート、または同じチャレンジの負荷が低いバージョンなどです。プレイヤーが見つけられるよう、代替案の視認性を十分に保ってください。プレイヤーが獲得しないことを選んだ戦力を埋め合わせるために、後の難易度を密かに引き上げるようなことはしないでください。そうするとスキップが隠されたペナルティのように感じられてしまいます。
結果を分かりやすく、釣り合いの取れたものにする
任意のタスクは、完了を強制することなく後のイベントに影響を与えることができます。タスクを見逃すと、特定の味方が現れなくなったり、地域の問題が未解決のまま残ったり、対話の分岐が利用できなくなったりする可能性があります。これらは現実的な結果です。アクティビティが後の状態に影響を与えうることを事前に示唆し、後のシーンでプレイヤーが把握できる形でその結果を認知させれば、それらはより公平なものとなります。
物語上の結果と懲罰を区別してください。結果とは起きることを変化させるものであり、懲罰とは選んだルートを不必要に悪化させたり混乱させたりするものです。任意の救出が後にキャラクターが助けてくれるかどうかを左右するのであれば、その関係性をストーリーの中で示してください。もしそれをスキップすることで最終エリアに必要な唯一の鍵も失われるのであれば、それは依存関係であり、基幹の進行要素として扱うか、別のルートから提供されるべきです。
クエストベースの物語では、再び合流する分岐を使用することで、すべてのプレイヤーがすべてのシーンを見ることを要求することなく、多様性を維持できます。Domschの議論では、ルートによってプレイヤーの理解や体験は異なりつつも、異なる結末がどのように共通の次のクエストへとつながりうるかが説明されています。Storyplaying: Non-Unilinearity in Quest-Based Narrative これは、メインストーリーを立ち往生させることなく、アクティビティに重要性を持たせる実用的な方法の1つです。
アクティビティをリリースする前の実践的なチェックリスト
任意のアクティビティごとに、そのアクティビティと下流の依存関係を視野に入れて、この短い見直しを実行してください:
価値の提示:完了することで、どのような独自のストーリー、遊び、報酬、または世界の変化がもたらされるか?
ルートの追跡:スキップしたプレイヤーは、ゲームが想定するツールと情報を持って次の主要な目標に到達できるか?
理解度の確認:メインルートは依然としてその目的と必須の背景を説明しているか? 目標と前提条件は簡単に確認できるか?
結果の点検:そのアクティビティは後のキャラクター、リソース、または選択肢に影響を与えるか? それらの影響は事前に示唆され、その後に認知されているか?
回避手段のテスト:プレイヤーは無関係な進行状況を失ったり、繰り返し挑戦を強制されたりすることなく、立ち去る、スキップする、あるいは別のルートを取ることができるか?
ラベルの再検討:スキップによって想定される進行が妨げられる場合、アクティビティを必須として改名するか、依存関係を再設計する。
この手順は設計の補助となるものであり、すべてのアクティビティが同じ結果を提供しなければならないという普遍的なルールではありません。その目的はトレードオフを分かりやすくすることです。プレイヤーは自分が何を諦めるのかを知り、メインの筋道を維持し、自分に合わないアクティビティであれば別の進み方を選ぶことができます。
アクティビティをスキップしたプレイヤーは、その特定のシーン、報酬、練習、または結果を失う可能性があります。デザイナーは、失われるものを明確かつ具体的にすることでそのコンテンツの価値を守り、同時に不可欠な背景を維持し、依存関係を見直し、基幹のニーズを満たす同等の方法を提供することでプレイヤーのルートを守ることができます。その結果、参加を強制することなく重要性を持ったアクティビティが生まれます。
